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保育臨時職員、年末にいっせい首切り?!

家庭は大変いまこそ公的責任で生活支援を

 今年12月31日、40人〜50人の臨時保育士が一気に2か月間の雇用禁止期間に入ります。特例で3年連続雇用の制度ができて初めて訪れる雇用禁止期間。再採用の保証はありません。臨時職員部会のNさんを取材しました。

 「どうするの?」
 Nさんが問いかけるのは名古屋市の保育の未来について。
 保育園の臨時職員はいま、全市で250人ほど。正規職員の産休・育休・病欠の代替の他に、0・1・2歳児の保育枠、延長保育も臨時職員の配置が認められています。今年10月からはさらに枠が拡大され、3歳児も臨時職員が受け持つことに。新たに45人ほどの臨時職員が増やされます。
 契約は6か月で1年更新。特例で0・1・2歳児の保育と延長保育担当は、年末が3回こせるまで、連続して契約ができます。しかし4回目の年末はありません。2か月間の雇用禁止期間が求められます。今年12月31日〜3月1日まで、働くことができません。保育園も2か月間だけの臨時職員を探すのは困難で、別の長期雇用を採用せざるを得ない状況もあります。
 臨時職員と言っても、仕事は正規職員とまったく同じ。早番は8時から、遅番は19時30分まで。クラス担任を持ち、持ち帰り残業もします。
 賃金は、3年以上は一律1150円。10年、20年、40年選手でも上がることはありません。祝日が多い月は12万円になることも。通勤手当は往復630円で、それ以上は自腹です。また、夏季休暇がありません。有休がとれない職場で、夏季休暇の期間きはとくに臨時職員の休みがとれません。臨時職員部会では、「経験年数加算」と「夏季休暇取得」を強く要求しています。
 「子どもの顔をみたら、普通に仕事をしますよね。頭の中で1150円だからなんて言ってられませんよ」とNさん。
 私の園では、正規職員が10人、臨時職員は5人。新卒が2人います。11月には正規職員が1人産休に入るので、臨時が増えます。正規と臨時が逆転している園もあります。もう『臨時』ではないですよね。
 子どもは順応性があるので、先生がかわってもたぶん大丈夫。心配なのは親への支えです。家庭支援が必要ないま、親には相当不安を与えていると思う。みんな私たち臨時職員も公務員だと思っています。今年は私の最後の年なので親に「年末までです」と話をすると「えっ?」と驚く。7月には「何か私たちにできることない?」「園長先生に言えばいい?」って言ってくれる親もいました。
 本当に名古屋市はこの状態をどうするの?って言いたい。これで「公的保育を守っている」と言えるのか。0・1・2歳児の保育も延長保育も、「臨時で」なんて間違っています。
 私は前の仕事は派遣労働で辛い思いをしました。だから組合入っています。今度の2か月の雇用禁止期間は、どうしたら跳ね返せるのかわかりませんがまず仲間と話し合って道を探ります。

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