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09〜10、交通指導員が市職労に加入

   2009年12月〜2010年にかけて、各区の交通指導員さんが市職労に加入しています。きっかけは突然の労働時間短縮、賃金削減提案。「子どもたちの命を守りたい」と働く交通指導員さんたちにお話をうかがいました。


◆交通指導員の仕事
 市内で働いている交通指導員さんは250人ほど。
 週5日間、小学生の登下校に立ち会います。保育園や小学校に出向いて、交通安全教室や、自転車教室なども行います。スーパーの前でチラシを配ったり、警察や地域のみなさんと一緒に、道路に立ち「シートベルト」という反射板を持つことも。
 「暑さ寒さは関係なし。立っているだけが仕事じゃないんですよ」と交通指導員のYさん。
 70歳には交通安全レターを配ります。一軒一軒手渡しです。交通安全について、自ら勉強会を開いて、腹話術やマジックを考えます。Yさんは「子どもたちが事故に合わないように、毎日働いています。自分が立ち会っている時間や場所はもちろんですが、どんな時でも違う区でも、事故が起きないようにって頑張っています」とにっこり。

◆突然の賃下げ提案
 そんな交通指導員さんのもとに昨年12月、突然市側から、「交通指導員の制度変更について」(案)が示されました。内容は、(1)1日の勤務時間を1時間減らす(2)週の勤務時間を25時間とする(3)厚生年金と協会けんぽが非加入となる(4)報酬の額が勤務時間相当額(85800→71500円)となる(5)費用弁償を実費相当額とする(6)被服の貸与期間を固定式から最低保存にする(7)実施は2010年4月1日から、という驚きのもの。

◆黙っていられない
 「手取り額が年間13万円も減額?」「私たちの勤務の何を評価したの?」「厚生年金と社会保険の加入を継続してほしい」「話し合う場がほしい」…。交通指導員さんの中で声があがります。組合に加入し、市職労が市側に申し入れ。市側から回答として(1)今後も交通指導員制度の維持・改善に最大限の努力を尽くす。引き続きあり方の研究・検討を進める(2)賃金労働条件の変更は、市職労と十分な協議の上すすめたい(3)今後は十分の議論ができる時期に提案し、皆様方との協議を重ねる中で解決をしていきたい、と引き出しました。
 
◆地域の母親がわり
 「労働組合に入れば、何でもやってくれると思った。まさか自分たちがやるなんて…。でも弱い立場だし、自分たちのことだし、何より訴える場所がなくちゃと思った」とYさん。
 以前の職場で、労働組合の立ち上げに立ち会ったというNさんは「交通指導員に組合がなかったので、びっくりしました。組合がなかったら市側の決定だけで終わっちゃう。実際に仕事をする人間の意見は絶対に必要ですよ」。
 仕事について「交通指導員っていい仕事だと思うんです。地域と密着しているから。変なことできないけど、逆にわかることもある。例えば、登校が遅れてくる子はだいたい決まっているんですよ。そこから家庭の事情も見えるんですけど。あの子来てないな〜。来るまで待とうかな。せめてあの横断歩道までは渡ってほしいな。って毎日考えています。タバコを吸っていたり、なにか様子が変だなって思ったら情報を入れることもしています。学校の先生はかわっていくけど、私たちはかわらない。地域の母親代わりですよね」。

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