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国鉄民営化、採用差別闘争から学ぶ

黙っていたら絶対ダメ

   国鉄の分割民営化・首切りに対してたたかいつづけてきた全動労のKさんを取材しました。

■労働者を切る「民営化」
いまから23年前、国鉄には約27万7千人の職員がいましたが、JRへ民営化された後、採用されたのはたったの20万人でした。その際、労働組合員 だった約7600名が採用を拒否され国鉄清算事業団へ移動。うち1047人は1990年に国鉄清算事業団を解雇されました。わたしたちは「不採用は組合差別の不当労働行為だ」とたたかってきました。

■国民の財産、売り払うな
24年目にしてようやく、国が大きく動きました。新政府は4月に最終解決案を受け入れ。この6月28日に裁判上の和解が成立したんです。私たちのたたかいは出口が見え始めたのです。
しかし、政権交代をしても民営化の流れはとまっていません。ますます小さな政府、構造改革の道を進もうとしています。
当時、国鉄の財産は25兆5千億円。しかし引き取ったJRが負担したのはたったの12兆円。時の政府は投げやりなやり方で、国民の財産を売り払ったのです。郵政民営化も社保庁解体も同じ流れ。もうけは大企業や銀行がむさぼりとっています。
■何も生み出さない、もうけ主義
国鉄時代、ローカル線は36線ありました。いまはたったの12線です。列車本数も間引きされ、運賃も値上げされました。民営化はもうけ主義。サービスを削るか、労働者の人件費を削るか、利用者負担を増やすかです。
公共サービスは国民の大多数が生きていくために必要なもの。福祉も医療も介護も輸送もそうです。民営化ではなく国や自治体が責任を持つべきです。
■公務労働者の声が求められている
公務員と民間、正規と非正規など差別と分断に勝つには、団結しかありません。自分の仕事に誇りを持って「こういう仕事をしたいんだ」とハッキリ訴えてほしい。黙っていたら絶対だめです。理想があれば、人数だって、予算だって増やさなきゃ、と運動はどんどん伝わっていきます。
この変わり目の時代、人を相手にしている公務労働者に大きな声をあげてほしい。安全やいのち、生活をけずるのではなく、守り、生かす時代をつくるときだと思います。

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