− 主張、調査
残業実態調査で本庁職場訪問
1日で約355人分の労働力が不足
3月7日、自治労連名古屋ブロックの本庁地区協議会は市役所本庁舎、西庁舎、東庁舎の職場を対象に残業パトロールを実施。参加者は19時、20時、22時の定点で職場をまわり超過勤務(以降「超勤」)の実態調査を実施。この日に環境局の職場を回ったK役員にコメントを頂きました。
超過勤務は労働者からプライベートの時間を奪う重大な問題
当日の残業者数は、20時の時点で約700人。22時の時点でも313人が職場で超勤を行っていました。
社会全体に残業はあって当たり前という風潮がありますが、本来なら残業をしなくても定時に退庁できるような人員の配置がされていなければなりません。一方で、職場からは超勤手当が無くなれば身入りが減ってしまうという切実な声が聞こえています。しかし、超勤は大切な家族や友人、恋人などとのプライベートな時間を私たちから奪ってしまいます。また、職場には「サービス残業」という違法行為の実態もあります。今回の調査では、2月のサービス残業の実態を206人から集約し、その総時間数は1938時間になりました。管理職も職員もサービス残業は違法行為だという意識をもって働いた分は付けさせる、付けるということが大切です。サービスにしてしまうことで実労働時間も見えなくなり、結果的に人員削減の条件を作りだしてしまいます。
今必要なことは、きちんと定時に帰れる人員の体制を作ること、超勤手当がなくても安心して働き続けられる賃金水準を確保することです。まずはその実現への一歩として、15分であろうが30分であろうが仕事をした分は必ず超勤をつけることを習慣にしましょう。
355人分の労働力の算出方法
①955人―②698人=257人
定時退庁時間の17時半から19時まで1.5時間の残業したと想定
257人×1.5時間=385.5時間…Ⓐ
②698人―③313人=385人
17時半から20時までの2.5時間の残業したと想定
385人×2.5時間=962.5時間…Ⓑ
17時半から22時まで4.5時間の残業したと想定
③313人×4.5時間=1408.5時間…ⓒ
Ⓐ+Ⓑ+ⓒ=2756.5時間
超勤時間の総和を1日の労働時間で割って不足分を算出
2756.5時間÷7.75(1日の労働時間7時間45分)=355.65…
よって最低でも355人を超える労働力が不足となる