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ロシアのウクライナ侵略に対する抗議声明を発表しました

ロシアはただちに侵略をやめ、ウクライナから完全撤退せよ

 2月24日、ロシアがウクライナに軍事侵攻し、ウクライナ各地の軍事施設、キエフ、オデッサなどへの攻撃を始めました。この攻撃により、子どもを含む多くの一般市民の命が奪われています。国連憲章と国際法を踏みにじり、国際社会の批判も歯牙にかけないロシアの侵略行為に断固抗議します。ロシアは軍事行動をただちに中止して、ウクライナから撤退するよう強く求めます。
 プーチン大統領は、今回の軍事行動を「NATO(北大西洋条約機構)の脅威への対抗」、「ウクライナ東部地域の要請」による国連憲章51条を発動しての「集団的自衛」だとも言っています。しかし、他の国のある地域を、一方的に「独立」と認めること自体が、国連憲章違反です。その地域の「要請」として、「集団的自衛」を行うなど、二重の国連憲章違反であって、絶対に通用するものではありません。法 的な根拠のない侵略行為そのものです。
 ロシアは軍事施設だけでなく民間施設や住宅まで破壊し、民間人も多数犠牲になっています。日本政府は、国際社会とも歩調を合わせて必要な対抗措置を行うとともに、武力によらない紛争解決を謳った日本国憲法の理念にそって、「侵略をやめ、即時撤退せよ」の国際的な連帯を広く呼びかけることが大切です。
 また今回ロシアは、核兵器大国であることを誇示して国際社会の批判や制裁の動きに対抗する姿勢も見せています。これは「世界中の誰にも2度と同じ体験をさせてはならない」と懸命に訴えてきた被爆者の切なる思いを踏みにじるものであり、強い憤りを感じます。ヒロシマ、ナガサキに続く第3の戦争被爆地を生むことは絶対にあってはなりません。ロシアの態度は核兵器禁止条約が明確に禁じている「核兵器による威嚇」であり、こうした大国の横暴を許さないためにも、日本政府は核兵器禁止条約の批准を躊躇なく行うべきです。ましてやこの状況に便乗して核武装の議論を持ち出すなど許してはいけません。

 私たち名古屋市職員労働組合は、国民を戦争に駆り立てた先輩たちの痛苦の体験を踏まえ、「二度と赤紙は配らない」を労働組合運動の原点として、平和憲法を守り、暮らしに生かすために奮闘してきました。
 組合員のみなさん。私たちは市民の生命と財産を守る自治体労働者として、この蛮行に抗議の声を上げ、政府と国際社会に毅然とした態度で臨むよう求めていきましょう。そして戦争を放棄した憲法第9条を広く世界に知らせ、今後も国家の行為によって一般市民の生命と暮らしが脅かされることのない平和な社会を、世界の人々と力を合わせて築いていきましょう。

 2022年3月8日
 名古屋市職員労働組合

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