特集

主張

職場と法律(12) 区役所

   相談から手続きまで、まさにワンストップ・サービスが出来ているのが現在の区役所です。
 住民にとって区役所は、行政の身近な窓口。
 結婚、出産、引越し等々、人生の転換期に訪れる場所です。一生に何回もない手続きですから、不安や期待を持って来庁されます。
 
 「市民が何を求めているかを聞き出すのが最初の仕事となる」と、税務課役員は窓口の大切さを強調します。
 
 しかし名古屋市は、いま16区役所5支所にある税務事務を切り離し、市内(中心部)3つの市税事務所と3出張所に市税事務所をつくろうとしています。

 税務課嘱託組合員は「市民に頼りにされる区役所が維持できない」と心配しています。
 市税事務所が始まれば窓口は、税務証明発行を始め、これまで区役所で行ってきた税金に係わる全ての税の窓口業務を、係長1、嘱託4で対応するわけです。とても市民の方に手厚く接したり、納得される説明や正確・迅速、適切な手続きに応じきれるわけがありません。
 そして、来庁する市民には1対1での対応が求められます。2人、3人と来庁された時、どうするのか?名古屋市は『テレビ電話』で応対すると言っていますが、その操作説明、税事務所の案内。これは、絶対にサービスの低下です。
 「住民の福祉の増進を図る」という地方自治の精神を後退させる市税事務所は困ります。

▲ このページの先頭にもどる